事の起こり②〜保険屋とじいさん〜
母の入院が決まったのが9月12日で手術が15日、退院が1ヶ月後となった
10月まで母は帰ってこない
おまけにコロナのせいで母に会えるのは、手術の時と退院の日だけ
その時の私の心境は「1ヶ月ものあいだ一人でどうしよう」という気持ちはなく、むしろ母の手術はうまくいくのだろうか?もし寝たきりになったら?麻酔が体に合わずに亡くなったら?
そうなったら私は独りぼっちだと思って病室で泣いた
夜の9時になり泣きながらコンビニに行き、おにぎりを買い家に帰った(家は病院の向かい)
家に着くとエビちゃんから食料を入れた袋が玄関のドアノブにかけられていた
その日は食欲なんてなくおにぎりのみだった
(次の日からの家事の様子はまた別の記事に書きます)
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入院した次の日は大変だった
まず母は伯父①(母の兄)に電話をかけた
私は精神疾患で障害年金をもらってること、家にもほぼお金なんてない、高額医療費を使っても微妙にお金が足りない、病院の分割はできないと言う事を伝えた
(本当にこの頃お金がなかった、お金がなくなった理由はこの事故の話が終わったら記事にします)
伯父はキレた、あたりまえだ、金銭問題は人が1番嫌がる事だから
しかし伯父は困っている人を放っておけない人だった
とにかく足りないお金の分を貸してくれた
もう一人の伯父②(母の弟)も分担して貸してくれた
伯父①は、母の職場の労災がおりるだろう、それでお金を返してくれ
加害者から治療費を取る事を考えるのはややこしいからやめよう、自転車の故障だけ直してもらえばいいんじゃないか…という話で落ち着いた
伯父は仕事柄、労災関係に詳しいのでその後の労災の手続きは伯父が手伝ってくれた
ということで、私も母も労災から伯父にお金を返す事に納得したし、なによりキチンとお金を返せる目処が立ったことに安心した
だけど、加害者から治療費を取らない…というのが後の労災の手続きでネックになったのでそのことに関しては後で書いていきます
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当然だけど、伯父に怒られたその日の昼
追い打ちのように加害者のじいさんから母に電話がかかってきた
じいさんは電話で母に「おめーが悪いんだよ」「ぶつかってきたのはおめーだ」「金は一文も出さねーからな」というような事を言ったらしい
メールで母からその事を知らされた私はげんなりした
…が、それだけでは終わらない
14日の朝じいさんの保険屋から電話がかかってきたのだ
保険屋もじいさんとほぼ同じ事を言った
「あなたも悪いんですよ?」「自転車事故の場合はどちらも悪いんです、だから治療費は払いませんからね」「というか、じいさんの自転車が壊れたかもしれないので、あなたこそ修理費を払ってくださいよ」と言った
なめられてる…と思ったが、ネットで調べると保険屋は、被害者に対してだいたいこう出るらしい
保険屋は金を出したくないわけだから、過失割合(事故当時の加害者、被害者の落ち度の割合い)を加害者に有利なように言うとか、難しい言葉を使って混乱させ被害者を泣き寝入りさせる
だから、本来なら納得のいかない事を保険屋に言われたら被害者は何でもいいので「ごねる、難癖をつける」のが正解らしい
ところが母は治療費は職場の労災でなんとかします、だから自転車の修理費だけ出して下さい
大事にするつもりはありません…と保険屋に言った
すると、保険屋はこれまでの強気な態度を変えて「それならいいんですよ、じゃあ書類を送るのでサインしてくださいね」と言う事で保険屋との話がついた
これは「物損事故」で終わらせようという保険屋の術中にはまっており、事故において被害者がやってはいけない悪手である
それを私と母は知らなかった
事故の被害者になったけど「こっちも悪いんだもんな」と納得してしまったのだ
そのことでややこしいことになるのだけども、それに関しては事の起こり③で